「宿題よりゲームを優先してしまう」「時間を決めても、スマホやSwitchをなかなかやめられない」——そんな悩みを抱えていませんか。
毎日のように声をかけていると、「ゲームは子どもに悪いのかな」「依存になっているのでは」と不安になることもあるでしょう。でも、ゲームを一律に悪者にする必要はありません。遊び方によっては、考える力や人とのやりとりを育む経験にもなります。
大切なのは、ゲームをするかどうかだけでなく、生活や勉強とのバランスが取れているか。
子どもがゲームに夢中になるのはなぜ?
ゲームには、目標を達成する、次のステージに進む、仲間と協力するといった仕掛けがあります。
「もう少しでクリアできそう」「友達との約束がある」と感じれば、終わりにするのが難しくなるのも自然なことです。
そして、スマホゲームなどでは、短い時間で何度も起動しやすいものがあります。ちょっとした時間に触ってしまい、そこからずっとゲームをしていたなんて経験は、子供じゃなくても身に覚えがあるのではないでしょうか?
そのため、「ゲームが好き」なことだけで、すぐに依存と決めつけることはできません。
厚生労働省が説明するゲーム障害では、ゲームをする頻度や開始・終了時間をコントロールできないこと、ゲームがほかの活動より優先されること、生活への支障があっても続けることなどがポイントになっています。
プレイ時間だけでなく、睡眠や学業、家庭生活への影響を見ていくことが大切になります。
ゲームは子どもの脳に悪い?よい面と気をつけたい面
ゲームを通して、ルールを理解して作戦を立てたり、失敗をもとに次の方法を考えたりする場面があります。友達と遊ぶゲームなら、相談や協力が必要になることもあります。
つまり、ゲームの種類や遊び方によっては、問題解決や視覚情報の処理、コミュニケーション能力の発達など鍛えることもできるということです。
しかし一方で、「ゲームをすれば脳がよくなる」と言い切れるものでもありません。
研究では、ゲームと認知能力の関連が報告されていますが、その結果はゲームの内容や調査方法によって異なり、ゲームで得た力がそのまま学校の成績に結びつくとは限らないと言われています。
子どものゲーム利用と認知課題の成績に関連が見つかった研究もありますが、関連だけから「ゲームによってが能力が高まった」としてしまうのは早計かと。
また、ゲームやスマホの時間が長くなり、睡眠、運動、勉強、家族との会話などの時間が削られていれば、生活全体を見直す必要があります。脳への影響を、ただ「ゲームで脳が壊れる」と捉えるのではなく、どんな内容を、いつ、どのくらい遊び、ほかの活動にどんな変化が出ているかを確かめる必要がありそうです。
ゲーム時間が勉強に影響しているサイン
そこで以下のような状態が出ていないかをチェックしてみましょう。
- ゲームを終える時間が毎回大きく延びる
- 寝る時間が遅くなり、朝起きにくくなった
- 宿題や食事、入浴など、必要なことが後回しになる
- ゲーム以外の遊びや楽しみをほとんど選ばなくなった
- ゲームを止めるたびに強い口論になり、約束が続かない
多くに当てはまっただけで、依存と判断する必要はありませんが、生活への影響が続く、本人も困っている、親子だけでは改善が難しいという場合は、学校の相談窓口や自治体の相談機関、医療機関に相談することをお勧めします。
厚生労働省では、精神保健福祉センターなどで本人や家族の相談を受け付けていると案内しています。
子どもがゲームをやめられないとき、親ができること
いきなりゼロにせず、親子でルールを決める
突然ゲームを全面禁止にすると、親子の対立が強まり、ルールを続けにくくなります。
まずは「平日は宿題のあとに遊ぶ」「夜は決めた時間に端末をリビングに置く」など、家族が実行できるルールを一緒に決めてみましょう。一緒に決めるというところが大事になります。終了時刻だけでなく、始めるタイミングも決めると、見通しを持ちやすくなります。
「あと5分」など、終わりを予告する
ゲームの途中で突然「何時間やってるの!今日はもう終わり!」と言われたら、子どもも気持ちを切り替えにくいものです。
「あと10分」「この試合が終わったら」など、前もって伝えて、できれば時間で区切るのではなく、ゲーム内のタスク(試合、物語など)の区切りで終われるようにします。オンラインでお友達と遊んでいる場合は、終了時刻を始める前にお友達とも確認しておくとよいでしょう。
減らした時間に、別の楽しみを用意する
個人的にはこれが最も効果的だと思います。
ゲームを減らすだけでは、空いた時間を持て余し、「まだゲームやりたいな」という気持ちが沸々と湧き上がってきてしまいます。空いた時間を、散歩やボール遊び、漫画、工作、料理の手伝いなど、本人が少しでも興味を持てる活動に変換すると、その気持ちを抑えられます。
ただし、「ゲームの代わり」ではなく、「あ、ゲームしていなくても楽しいかも!」と思える、楽しみの選択肢を増やすイメージです。
親も一緒に使い方を見直す
子どもにスマホの使い方を教えるときは、大人自身の使い方も手本になります。
食事中は家族みんなで端末を置く、寝る前はスマホを充電場所に戻すなど、家庭全体の習慣にできると取り組みやすくなります。
子供がゲームに依存する家庭は、親がスマホばかり見ていると言われています。
子供を見て「なんでゲームばっかり…」「スマホばっかり見ている…」と嘆いているなら、一度自分のメディアとの向き合い方にも注意をしてみましょう。
ゲームを悪者にせず、生活のバランスを整えよう
スマホゲームやSwitchは、子どもにとって楽しみであり、友達との交流や挑戦の場にもなります。ゲームを完全に悪いものと決めつける必要はありませんが、一方で、勉強や睡眠、家族との時間が後回しになっているなら、遊び方や家庭のルールを調整する必要があります。
「何時間遊んだか」だけを見るのではなく、「やめる約束が守れるか」「よく眠れているか」「ゲーム以外の時間も楽しめているか」を親子で確かめてみましょう。
すぐにできるものではありません。
少しずつ習慣を整え、ゲームもそれ以外の時間も大切にできる生活スタイルを探していきましょう。


