最近、うちの子のウンチが出てなくて、もう5日くらい溜まってるの!
さすがに浣腸してあげないとまずいのかなって思うんだけど、やったことなくて、どうしたらいいんだろ!
初めての育児だと、浣腸なんてしたことないし、やり方がわからなくて不安だよね。
便秘気味の赤ちゃんにどうしてあげたらいいのか・・・今回はそんな便秘と浣腸の内容になってるよ!
赤ちゃんの便秘は、薬局にも相談に来られるお母さんが多くいます。
中には、便秘の薬を貰って飲んでいるけど、なかなか毎日は出なくて・・・と、「綿棒浣腸」のやり方を聞きに来る方も。
「綿棒浣腸」とは、赤ちゃんの肛門に綿棒で刺激を与えて排便を促す方法なのですが、間違ったやり方をしてしまうと、肛門回りや腸を傷つけることになるので、大変危険です。
小児科医などの指導の下行うのが理想ですが、「教えてもらったけど忘れてしまった。」とか「もう一度やり方を確認したい!」という方のために、乳児の便秘と綿棒浣腸についてまとめてみました。
□赤ちゃんの便が数日出ていなくて心配
□便秘薬を飲んでいるけど、なかなか出ないから浣腸のやり方を知りたい
□綿棒浣腸はちょっと怖くてできない
□赤ちゃんの浣腸以外の便秘解消法を知りたい
□赤ちゃんが便秘になる原因を知りたい
□綿棒浣腸でどんな危険性があるのか知っておきたい
□ウンチが出ていないが、小児科を受診するタイミングを知りたい
乳児の便秘を綿棒かんちょうで解消する方法
赤ちゃんのウンチがなかなか出てなかったからママ友に相談したら、「綿棒浣腸」を教えてくれたんだけど、これって簡単にできるの?
「綿棒浣腸」は、ママでもできる簡単な方法だよ!
だけど、間違ったやり方をすると、とても危険だから、正しいやり方と注意点を知っておこう!
便は通常、1~3日に1回程度出るとされています。
食べたものは食道を通り、腸内を通る間に、余計な水分は吸収され、固形の便へと変化。
直腸(肛門の直前の部分)までいくと、ある程度溜まって直腸が伸びる感覚が脳に伝わると、便意となっていきます。
しかし、直腸はかなり柔らかく伸びることができるので、幼いころに便を溜めすぎると、直腸が伸びる感覚が鈍感になり、便秘になりやすい体質になってしまいます。
乳児の排便の間隔をよく観測し、少し排便の間が空きすぎているなと思った時は、迷わず病院にかかるようにしましょう。
乳児の便秘の原因と症状
赤ちゃんは、腸などの消化器官が未発達で、排便のペースが安定しないことが多いです。
筋肉量も少ないので、排便時の力みが弱く、便秘になりやすい・・・。
また、乳児期は、母乳よりもミルクを飲む赤ちゃんの方が、便秘になりやすいと言われてます。
母乳は消化が良いのに対し、ミルクは消化に時間がかかってしまうようですね。
さらに、離乳食が始まると、母乳やミルクだった頃とは腸内環境が変わり、水分が不足してしまう傾向に。
離乳食が始まっても結構気を付けて水分は摂っているけど・・・。
離乳食で口にする食材などの種類によっても、摂取する全体的な水分量が変わってしてしまうので、便が固そうだなと感じる時は、こまめに水分補給をするようにしましょう。
固めのウンチが続くと、お尻が切れてしまったりして、痛みを赤ちゃんが感じてしまいます。
その痛みが嫌で、ウンチを我慢してしまうケースもあるので、要注意ですね。
□ウンチの量が少ない
ウンチの量が少ないときは、まだ直腸に便が残っている可能性があります。
少ない便が続くときや、少ない便だけ出て5日ほど排便がないときなどは便秘になっている可能性があります。
□母乳を飲まない
お腹に便が溜まっていると、食欲が減ってしまうことが。
また、腸のつまりで吐き戻してしまうこともあるので注意しましょう。
□便が固い
固い便が出ているときは、水分が不足しています。
この状態のままでは便秘になってしまうので、水分補給をしっかりと管理したり、固いウンチが溜まってしまう前に薬や浣腸などで出すように対策をとらないといけないです。
□赤ちゃんの機嫌が悪い
お腹に便が溜まった状態だと、赤ちゃんの機嫌も悪くなってしまいます。
食事もしっかり摂れて、おむつなども綺麗なのに泣いているなど、機嫌の悪いことが続くようなら便秘の可能性があります。
乳児の便秘を解消する方法
7日くらいウンチが出ていないです!
便秘を何とかしてあげたいけど・・・。
乳児の便秘は、放置してしまうと便が固くなり肛門が切れたり、直腸に溜まってしまった固い便の脇から水様便が漏れ出てしまうこともあります。
乳児の便秘で一番優先すべきは、「ため込まない」こと!
排便を促す方法はいくつかありますが、赤ちゃんそれぞれにあった方法を探していきましょう。
□薬や浣腸を使ってため込まない!
「浣腸はクセにならない?」と心配される方がたまにいますが、便がしっかり出るようになれば、自然と浣腸も薬も必要なくなるので、心配いりません。
まずは、ため込まないようにしっかりと出していくことが大切ですので、薬や浣腸などを使って排便のリズムを整えましょう。
【使用薬品 一例】
☆グリセリン浣腸
☆酸化マグネシウム
☆ラキソベロン
☆マルツエキス
☆モビコール
☆テレミンソフト坐剤 etc
※乳児には使えないお薬もあります。
□食事を改善する
直腸に便を溜めこまないように、排便習慣を整えつつ、食事の内容も改善していきましょう。
離乳食が始まっていても、なかなかしっかりとコントロールするのは難しいですが、食物繊維や水分量などに気を付けてメニューを決めるといいと思います。
ただし、食事の内容を変更したからといって、急に便秘が改善するわけではないので、排便習慣をつけることを行いつつ、予防的に食事内容も気にかけられるとより良いかと思います。
□ウンチをすることに悪い印象を付けない
便が固くなりすぎて、お尻が切れ、痛い思いをすると「排便=嫌なこと」という印象を付けてしまいます。
また、ウンチをしやすい環境づくりも大切です。
排便時、物陰に隠れることがありますが、そんな時はそっとしておいてあげて、見て見ぬふりをしてあげましょう。
便秘気味だとママも排便をしっかり管理しないと!と力が入ってしまいますが、あまり神経質になりすぎず、母子ともにリラックスできるように心掛けるといいですね!
便秘症状を改善し、排便の習慣を整えるためにも、薬や浣腸を上手に利用して、一度出たからとやめてしまわずに継続していくことが必要です。
薬がなくなる前に受診をして、排便の習慣をストップさせないようにしましょう。
綿棒を使った乳児の便秘解消法
綿棒を使った浣腸の方法は、ママでも簡単にできる方法です。
しかし、間違ったやり方をしてしまうと、肛門回りや腸を傷つけてしまうこともあるので、正しい「綿棒浣腸」のやり方をまとめました!
①綿棒の先から1~2cmあたりまでワセリンを塗ります。
はじめは、先端から2cmのところにペンなどで印をつけておくと、目安になってわかりやすいかと思います。
②おむつと新聞紙やおむつ変えシートなども敷いて、おむつ変えの時のように赤ちゃんの両足を持ち上げます。
肛門の閉まっている穴を、力を抜いて開くように、綿棒で穴の周りをクルクルとします。
③少し肛門が開いてきたなとなったら、綿棒を1~2cm挿入し、穴の内側で軽くクルクルと回していきます。
この時、肛門の内側の壁に強く当たらないように気をつけましょう!
赤ちゃんの腸壁は弱いので、誤って傷つけると、出血することがあります。
10秒ほどやさしく綿棒を回してみても便が出ない時は、一旦休憩しましょう。
便が出ない時は、1日3回ほど挑戦し、それでも難しいときは、医療機関に受診して浣腸をしてもらいます。
綿棒かんちょうを使った乳児の便秘解消の注意点
「綿棒浣腸」のやり方は簡単だけど、なかなかウンチは出てくれなかったの。
もう少し奥に入れたりした方がいいのかしら?
ダメダメ!
やりすぎは絶対ダメです!
赤ちゃんの腸はまだ未熟で弱いので、やりすぎると傷つけてやり破れたりして大変なことになることもあるんだ!
綿棒での刺激は適度に!やりすぎ注意!
綿棒で行う浣腸は、特別なものを用意する必要もなく、家庭でも手軽にできるので、赤ちゃんの便秘を心配するママも「ちょっとやってみようかな?」となると思います。
しかし、用意するものややり方は簡単でも、いざやってみると、思うように便が出てこなかったり、どこまで挿入したらいいのかなど、戸惑うことも・・・。
特に、「このやり方で便が出てくるって聞いたんだけどな・・・」と思いながら、どんどん刺激を強くしてしまったり、奥まで挿入してしまったりすると、赤ちゃんの肛門や腸を傷つけてしまいます。
数秒待っても出てくる様子がないときは、便がないか赤ちゃんの力みでは出すことができないくらいに固いウンチで栓がされてしまっているかもしれません。
一度受診をし、便を緩くしたり出しやすくする薬を処方してもらいましょう。
綿棒刺激の方法と頻度とは?
綿棒浣腸は、授乳や食後30分くらいに行うのが良いと言われます。
食事によって腸の活動が活発になる時間だからです。
ただし、1日に何度も行うことはあまり望ましくなく、1日に1度出たら、それ以上は行わないようにしましょう。
また、出なくても3回以上行うと粘膜を傷つけてしまう可能性が出てきますので、やりすぎには注意しましょう。
毎日、綿棒浣腸をしたらクセになってしまうんじゃないの?
綿棒浣腸を毎日行っても、クセになることはありません。
排便のリズムは人ぞれぞれなので、毎日排便がある必要はないですが、便が出るようなら、毎日綿棒浣腸で出して排便のリズムを整えることで、便秘の解消につながります。
生まれてから結構ずっと便秘気味で、いつまで綿棒浣腸はやっていいのかな?
多くの場合、生後6か月くらいまで綿棒浣腸を行うようですが、場合によっては、2歳でも便が出にくいときに家庭でのケアの一つとして綿棒浣腸をするときがあります。
もちろん、しっかり定期的に受診をし、小児科医と相談しながら進めていきましょう。
綿棒を使った乳児の便秘解消の注意事項
何度も言いますが、綿棒浣腸はとても手軽に行うことができますが、やりすぎることはとても危険です。
粘膜を強く刺激してしまうと、柔らかい綿でも何かのはずみで引っかかってしまい出血することもあるからです。
少量の出血で治まれば翌日は浣腸を控えるなど、様子見でいいかもしれませんが、傷つき方によっては大量出血をすることもあるので、注意しましょう。
もしも、優しくやっても便が出ない時は、無理せず小児科などの病院に受診するようにしてください。
赤ちゃんの便秘を解消するためには、正しい排便リズムを整えることが必要です。
綿棒浣腸はあくまでその一つの手助けなので、そのほかの方法で排便ができるようならそちらを優先して行いましょう。
乳児の便秘を解消するおすすめの方法!
「綿棒浣腸」を試してみたんだけど、あんまりでなくて・・・。
そのほかに家で手軽にできる便秘解消法はないのかしら?
「綿棒浣腸」以外にも、いくつか便秘に良いとされるものがあるので、紹介するよ!
5日以上便が出ていなくて、固い便で栓がされてしまっているような状態だと、あまり効果がないかもしれないので、受診して適切な処置をしてもらいましょう!
マッサージやベビーヨガで乳児の便秘を解消
便秘は腸の活動が弱かったり、身体があまり動かさないと起こりやすいと言われます。
マッサージやヨガは、腸の活動を活発にしてあげたり、赤ちゃんの身体の動きを大きくしてあげることで、腸が動き、排便を促す効果があります。
ベビーマッサージのやり方
赤ちゃんのマッサージはどうやったらいい?
お腹を「の」の字にマッサージ
基本的なマッサージは、お腹を「の」の字にマッサージする方法です。
これは大人にも効果的で、腸の巻いている方向(自分に「の」を書く方向)に、手を軽く当ててグルっと擦ってください。
注意したいのは強くマッサージをする必要はないことです。
軽く触れて、リズムよく「の」の字を書くように擦ってあげます。
足を動かして下半身の運動
赤ちゃんは1日のほとんどを寝た状態で過ごします。
そのため、下半身の運動が不足し、便秘になることも。
赤ちゃんの膝の下あたりを持ち、優しくお腹に近づけるように屈伸運動をします。
また、同時に下半身全体を左右に軽く振って全体を動かすのも効果的です。
背中をさする
背中も動かすことが少ないことも、便秘の原因になります。
寒さや緊張などで背中の筋肉が固まっているのを優しく擦ってほぐしてあげましょう。
授乳した後に、げっぷをさせる状態で、背中をなぞるように擦ります。
\参考動画♪/
\とても上手にウンチができていますね!/
ベビーヨガのやり方
「ベビーヨガ」ってよく聞くけど、どんなものなのかな?
ベビーヨガとは、赤ちゃんとママが一緒に行うヨガです。
本来の目的は、出産で崩してしまった体型を、産前のように戻したいママや、運動不足を解消したいママのためのヨガですが、ママと一緒に赤ちゃんも体を動かしたりマッサージをすることができるので、腸運動の刺激になります。
赤ちゃんの月齢に合わせて、できるものが違いますので、ママと赤ちゃんにあったものを行いましょう。
水分をしっかり摂る乳児の便秘解消法
水分の不足は、赤ちゃんの便秘の原因になるので、毎日しっかり水分を摂れているかどうかもとても大切になります。
柑橘系の果汁を飲ませたり、オリゴ糖を少し(5%くらい)含んだ水を飲ませてあげるのもいいでしょう。
水分量がしっかり摂れていると、便が柔らかくなり排便しやすくなります。
母乳やミルクの量は調整しやすいですが、離乳食が始まると水分の調節が難しくなりますので、1日に、体重1kgあたり150mlを目安に摂れるように調節しましょう。
ただし、飲ませすぎは水中毒の危険性もあるので、適正量を大幅に超えないように注意しましょう。
小児科クリニックの受診と浣腸の必要性
「綿棒浣腸」は、家庭でも手軽にできる便秘解消法ですが、あくまでも補助的なものと思ってもらったほうが良いです。
「綿棒浣腸」をしないと排便できないようでしたら、すぐに受診されることをお勧めします。
自力で排便する力がついていないこともあるので、医師の診断を仰ぎましょう。
また、うまく排便できる時もあるが、固いウンチが続くときや、何日も排便のないときも受診し、医師に浣腸してもらったり薬の処方をしてもらい、さらに生活のリズムや食事の内容、運動などを見直して取り入れてみることをお勧めします。
直腸にウンチを溜めすぎると、大人になってからの便秘症に繋がりやすくなるので、ため込まず排便リズムを整えるためにも、浣腸や薬の服用で便を出していくことはとても大切です。
定期的に受診し、便を溜めこまず自力で排便できるようになるまで見守りましょう。
乳児の便秘を綿棒かんちょうで解消したい!でも怖い?正しいやり方と注意点とは?-まとめ-
「綿棒浣腸」は、上手にできると赤ちゃんの便秘解消の手助けになります。
なので、やりすぎに注意し、正しい方法でやさしく行いましょう。
また、「綿棒浣腸」をはじめとするホームケアは、便秘解消のための補助的なものですので、固いウンチや何日も排便がないようでしたら、必ず受診をしましょう。
赤ちゃんの便秘は、便を溜めこまないことが一番大切です。
浣腸や薬の服用などで、しっかりと排便し、リズムを付けるようにしていきましょう。
「綿棒浣腸」は、その排便リズムを整えるために、補助的に家庭で行える簡単な方法ですので、やり方や適切なタイミング・頻度を把握し、挑戦してみるのもいいですね。