痩せ型なのにコレステロールが高め?原因と対策を徹底解説!

薬剤師
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健康診断で、痩せているのに「コレステロール値が高いですね」と言われて驚いた経験はありませんか?

特に30〜40代の子育て世代は、自分の健康を後回しにしがち。
しかし、コレステロール値が高い状態をそのままにしておくと、将来の健康リスクが高まる可能性があります。

「痩せている=健康」とは限りません。

なぜ痩せているのにコレステロール値が高くなるのか、その原因と改善方法について、医療知識と日常生活に基づいて分かりやすく解説していきます。

子育てや仕事で忙しくてもできる具体的な対策も紹介しますので、健康的な生活への第一歩として、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでほしい人♪

□40~50代の子育て世代、働き盛りの方
□体型は問題ないのに健康診断でコレステロール値が高かった方
□食生活に不安がある方
□運動習慣がなく心配な方
□コレステロール値に不安がありどうしたらいいか分からない方
□高コレステロールが子供に遺伝しないか不安な方

なぜ痩せているのにコレステロール値が高くなるの?

1. 体型と血中脂質の関係は別物

「痩せているのに、なぜ?」と感じる方は多いですが、実は体型とコレステロール値は必ずしも比例しません。

特に、BMIが低くても内臓脂肪が多い「隠れ肥満」の状態になっていることもあり、これは筋肉量が少ないことで基礎代謝が落ち、脂質の代謝がうまくいかなくなっている状態です。

さらに、痩せ型の人は食事量が少なくても、脂肪や糖分の比率が高くなっていることも。

例えば「朝はパンとコーヒーだけ」「昼はコンビニのおにぎりとからあげ」といった偏った食事が習慣化すると、 知らず知らずのうちにコレステロール値が上がってしまうのです。

2. 遺伝的な体質の影響

「家族にも同じような人がいる」という場合、遺伝的な要因が関係している可能性があります。

特に「家族性高コレステロール血症(FH)」という病気が疑われるケースでは、痩せ型でもLDL(悪玉)コレステロールが非常に高くなります。

この遺伝性の脂質異常症は、見た目では判断できず、血液検査をしないと分からないため要注意です。

家族に早期の心筋梗塞歴がある、あるいは若い年齢でコレステロールの異常を指摘された人がいる場合は、医師に相談してみましょう。

3. 食生活の偏りが影響する

「太らないから」とつい油断して、揚げ物やスイーツ、外食が多くなっていませんか?

カロリー摂取量が少なければ太りませんが、栄養バランスが崩れていれば、血液中の脂質バランスも崩れてしまいます。

特にトランス脂肪酸を多く含むマーガリン、ファストフード、スナック菓子などを習慣的に摂っていると、悪玉コレステロールが増え、善玉コレステロールが減るという悪循環に。

また、野菜や食物繊維の摂取が少ないことも、脂質の排出を妨げる原因になります。

食生活や運動でコレステロールは改善できる?

1. 食生活の見直しが鍵

食生活はコレステロール改善の第一歩です。
特に意識したいのは「脂質の質」と「食物繊維の量」

たとえば、サバ・イワシなどの青魚に多く含まれるEPA・DHAは、中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす効果があると言われています。また、大豆製品やきのこ類、海藻などの水溶性食物繊維をしっかり摂ることで、余分なコレステロールの排出を助けてくれます。

「野菜を意識して食べているつもり」ではなく、できるだけ正確に1日350g以上の野菜を目標にし、色とりどりの野菜を意識して摂るとよいでしょう。

2. 有酸素運動が効果的

運動不足は脂質代謝を悪化させる大きな要因です。
ウォーキング、ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、善玉コレステロール(HDL)を増やし、悪玉コレステロール(LDL)を減らす効果があります。

「運動する時間がない」と感じる方は、まずは1日15分でもOK。
通勤時に一駅分歩く、昼休みに社内を歩くなど、無理なく継続できる形を探してみてください。

3. 筋トレで基礎代謝アップ

基礎代謝の低下は、脂質の代謝効率を悪くします。
自宅でできる簡単な筋トレを取り入れることで、筋肉量が増え、エネルギー消費量も増加します。

おすすめはスクワットやプランクなど、大きな筋肉を使う動き

1日5分からでもOK。
お子さんと一緒に「体を動かす遊び」としてやるのも良い方法です。

忙しい子育て世代でもできる!生活の中の工夫

1. 買い物・通勤を運動に変える

育児や家事、仕事で忙しく「運動する時間がない」と感じる方は多いです。

そんな方には、日常生活の動きを「運動」として捉える工夫がおすすめです。

例えば、エレベーターではなく階段を使う、通勤時に駅まで歩く、スーパーでは遠くに車を停めて歩く距離を増やす、などの小さな積み重ねが効果を発揮します。

また、掃除や洗濯を「筋トレ」として意識して動くことでも、活動量をアップさせることが可能です。

2. 時短でも栄養を意識した食事

忙しい日常では「手間なく、でも健康的な食事」が求められます。

冷凍野菜やカット野菜、缶詰の魚や豆類は、手軽に使えて栄養価も高く、料理が苦手な方にもおすすめです。

朝食は「ご飯+納豆+味噌汁+野菜のおかず」昼は「コンビニでもサラダチキン+野菜サラダ+おにぎり」など、手軽でもバランスの良い組み合わせを意識するだけで、コレステロール対策になります。

3. ストレスを溜めない工夫

ストレスがたまると、ホルモンバランスが崩れ、コレステロールや血糖値の上昇につながることがあります。

日常的にリラックスする時間を作ることは、健康のためにも大切です。

忙しい中でも、1日5分だけでも「自分だけの時間」を作ることを意識してみてください。

例えば、好きな音楽を聴く、アロマを焚く、深呼吸をするだけでも、ストレス緩和の助けになります。

薬に頼る前に知っておきたいこと

1. まずは生活習慣の改善を

健康診断で「コレステロール値が高いですね」と言われても、すぐに薬が必要になるわけではありません。

多くの場合、まずは3〜6ヶ月の生活習慣改善が勧められます。

その間に食事や運動を見直して改善が見られれば、薬を使わずにコントロールすることも可能です。

2. 薬が必要になるのはどんなとき?

生活改善をしても数値が改善しない、または家族性高コレステロール血症の疑いがある場合は、医師の判断で薬の使用が勧められることがあります。

スタチン系などのコレステロール降下薬は、動脈硬化の予防にも効果的ですので、医師と相談しながら、必要なら早期に使用を検討することが重要です。

3. 薬を使うことは「負け」ではない

「薬に頼るなんて…」と感じる人もいるかもしれませんが、薬に頼ることは「負け」ではありません。

薬はあくまで補助的なものであり、自分の体を守るための手段のひとつです。

医師とよく相談し、副作用のリスクや効果を確認したうえで、納得のいく治療を選ぶことが大切です。

コレステロール値の遺伝や放置によるリスクとは?

1. 遺伝する可能性はあるの?

高コレステロールの原因には、生活習慣だけでなく遺伝も関係します。
特に「家族性高コレステロール血症」は、親から子へ50%の確率で遺伝すると言われています。

この病気は見た目では分かりにくいため、気づかずに過ごしてしまうこともあります。

家族に心筋梗塞など心血管疾患の既往がある場合、子どもも定期的に血液検査を受けることをお勧めします。

2. 子どもの生活習慣にも注意

遺伝があっても、日常の生活習慣によって発症リスクは下げられます。
しかしながら、特に現代の子どもたちは運動不足や偏った食生活が問題になっています。

家族全体で「油の少ない調理法を選ぶ」「外食の頻度を減らす」「休日は公園で体を動かす」といった習慣づくりをしていくことが、親子での健康維持につながります。

3. 放置するとどうなる?

コレステロール値の異常を放置すると、動脈硬化が進行し、やがて心筋梗塞、脳梗塞といった命に関わる病気につながるリスクがあります。

特に子育て世代は日々の忙しさから「今すぐに困ることがないから」と見過ごしてしまいがちですが、将来の家族との時間を守るためにも、今のうちからケアしていくことが大切です。

まとめ

「痩せているから大丈夫」という思い込みは、健康管理において落とし穴になりがちです。

痩せ型でもコレステロールが高いというのは、決して珍しいことではありません。

食事、運動、生活の中の工夫によって、多くのケースでは改善が可能ですが、必要に応じて医療の力も借りながら、無理なく取り組んでいくことが理想です。

子育てや仕事に忙しい30〜40代だからこそ、自分自身の健康にも目を向けてみましょう。

小さな工夫の積み重ねが、将来の大きな安心につながります。

気になる症状や診断を受けた場合は、医師と相談しながら、自分に合った対策をスタートしてみてください。

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