PR

効果的な勉強法とは?記憶を定着させる暗記のコツと受験・大人の学び方

勉強しているのに、テストになると思い出せない。
時間をかけてノートをまとめたのに、数日後には内容が曖昧になっている。
受験生にも、資格取得や学び直しに取り組む大人にも、こうした悩みはつきものです。

勉強が身につかないとき、勉強時間を増やすことだけが解決策ではありません。
結果から伝えれば、大切なのは、学んだことを自分の頭から思い出すこと、時間を空けて復習すること、そして間違いを直すことです。さらに、何をどこまで学ぶかという目標や、学習を続けやすい環境も、勉強の成果に関わります。

これらを日々の勉強にどう取り入れるか、受験生を支える親と大人の学び直し、それぞれの場面から考えてみましょう。

記憶を定着させる勉強法は「思い出す」と「間隔を空ける」

テストは評価だけでなく、記憶を呼び戻す練習

テストや問題演習は、理解度を測るためだけのものではありません。
教材を閉じて、学んだことを自力で思い出す行為そのものが、記憶を取り出す練習になります。
これをリトリーバル練習、あるいは検索練習と呼びます。

たとえば、英単語帳の答えを見て「知っている」と思っても、いざ意味を隠して自分で答えてみるとなかなか思い出せなかったりします。
歴史の教科書を読んだ後に、重要な出来事を三つ、何も見ずに書き出してみる。
数学なら解説を読んで納得したところで終わらず、解答を伏せて自分で解き直す。
こうした小さなテストを、勉強の途中に挟んでみましょう。

思い出せなかった問題は、能力不足の証明ではなく、次に復習すべき場所を教えてくれています。
答え合わせをして、間違えた理由を確認し、少し時間を置いてもう一度試す。
記憶テストと再読を比べた研究では、数日後や一週間後の記憶の保持は、テストを取り入れた学習が有利になる結果が報告されています。

参考資料▶︎ RoedigerとKarpickeの研究

一度に詰め込まず、時間を空けて復習する

同じ内容を一度に何度も繰り返すより、時間を空けて何度か学び直す方法が、長期的な記憶に定着していきます。
さまざまな学習法評価したレビューでも、練習テストと分散学習は有用性が高い方法とされています。Dunloskyらのレビュー

たとえば、今日学んだ範囲をその日のうちに短く確認し、翌日にノートを閉じて思い出します。
数日後にも問題を解き、さらに一週間後に苦手なところを見直す。
この方法は、復習の間隔に全員共通の正解があるわけではありません。
忘れかけた頃に思い出す機会を作り、間違えた内容は早めに確認することから始めましょう。

自信度を記録して、思い込みと苦手を見つける

問題を解いたとき、正解か不正解かに加えて、自信度も「◎・○・△」などで記録してみましょう。
自信があったのに間違えた問題は、誤った知識を正しいと思い込んでいる可能性があります。
正解と間違えた理由を確認したら、解答を隠してもう一度解いてみましょう。
間違いを放置せず、正しい知識に修正するところまでが勉強です。

この記録を続けると、「覚えていないこと」と「わかったつもりになっていたこと」を区別しやすくなります。受験勉強で模試や過去問を使うときも、点数だけに注目せず、自信を持って答えた問題の正誤や、間違いの種類を振り返ると、次に学ぶ内容が見えてきます。

暗記のコツは、自己説明・熟考・混ぜ合わせを組み合わせる

自分の言葉で説明して、理解を確かめる

学んだ内容を自分自身に向かって説明する「自己説明」は、理解を深める助けになります。
ぬいぐるみに話すつもりで説明する方法も、いいですね。
相手がいなくても、声に出す、紙に書く、スマートフォンに録音するなど、自分に合う形で試してみましょう。

説明するときは、用語をそのまま読み上げるのではなく、「これは何か」「なぜそうなるのか」「具体例は何か」を、自分の言葉で言い換えてみましょう。
説明が止まったり、曖昧な表現になったりしたところは、理解が足りない部分かもしれません。
教材に戻って確認し、再び何も見ずに説明します。

熟考は、ただ長時間考え込むことではありません。
「なぜこうなるのだろう」「前に習った内容とどこがつながるのだろう」と問いを立て、答えを探すことです。
暗記した用語を別の知識と結びつけると、思い出す手がかりが増えます。

教科や問題の種類を混ぜて、使い分ける力を養う

同じ種類の問題ばかり続けると、解き方のパターンはつかみやすくなります。
しかし一方で、実際の試験では、どの知識や公式を使うか自分で判断しなければならない場面がありますよね?
そこで、似た問題をまとめて解く時間に加えて、異なる単元や教科を交互に学ぶ「混ぜ合わせ」も取り入れてみましょう。

たとえば数学なら、方程式の問題だけを続けた後、別の時間には図形や関数の問題を混ぜて解きます。英語なら、単語・文法・読解を一つの学習時間に組み合わせる方法があります。
こうすると、問題を見てすぐ解法が決まるとは限らない状況で、どの方法を使うべきか考える練習になります。

ただし、まだ基本的な解き方がわからない段階では、一つの単元に集中して基礎を身につける時間も必要です。混ぜ合わせは、基礎を確認した後に少しずつ取り入れましょう。
学習法は一つだけを万能と考えず、学ぶ内容や理解度に合わせて選ぶのが現実的です。

まとめ・線引き・読み直しは「思い出す練習」とセットにする

まとめを作る、線を引く、キーワードや語呂合わせを使う、頭の中でイメージする、読み直す。これらは学習法は、情報を整理したり、勉強を始めるきっかけを作ったりするには役立ちますが、それだけで学習内容が定着したと思ってはいけません。

学習法を評価したレビューでは、練習テストや分散学習の有用性が高く評価される一方、線引きや再読などは、単独で使った場合の効果が安定しにくい方法とされています。
そのため、やはり、まとめや線引きをした後に、ノートを閉じて内容を思い出す工程を加えなければなりません。
読み直しも、ページを何度も眺めるだけでなく、読んだ後に自分で説明したり問題を解いたりすることが大切です。

集中力と学習意欲を支える目標設定・環境づくり

「次に何をするか」を明確にする

「勉強を頑張る」「英語を得意にする」といった目標は、意欲を高めるきっかけにはなっても、今日の行動を決めにくいことがあります。

たとえば「今週中に英単語を頑張る」ではなく、「今週の金曜日までに単語帳の20語を覚え、毎日、答えを隠した小テストで確認する」と決めます。
目標が具体的なら、何をすればよいか迷いにくく、達成できたかも確認できます。
最初から大きな目標にせず、今の生活で続けられる大きさに設定することがポイントです。

もしも学習記憶をつけているなら、今日やったことだけでなく、明日やることも書いておきましょう。
「苦手だと思ったところ」「意外とできたところ」も残すと、次の目標を調整しやすくなります。
計画と実際の進み具合を比べることも、自分の学び方を知るメタ認知の一部です。

集中と休憩のリズムは、自分の状態に合わせる

勉強に集中する方法として、一定時間学習して休憩するリズムを作るのも一案です。
30分から1時間勉強して5分休む方法、53分勉強して17分休む方法などがあります。
ただし、すべての人に同じ時間配分が合うとは限りません。
まずは短い時間から試し、自分が集中を保ちやすい長さを探してみましょう。

休憩を取る前に「次は英単語を10問確認する」「数学の例題を一問解く」など、再開後の行動を決めておくと机に戻りやすくなります。
集中が続かない日に、長時間座り続けるのはなかなか難しいです。
短い勉強を複数回行う方法や、苦手な教科と取り組みやすい教科を交互に学ぶ方法も検討していきましょう。

自律性・有能感・関係性を、続ける力につなげる

学習意欲を支える要素として、身近な人とつながっている感覚、自分にもできるという感覚、自分で選んで取り組んでいる感覚が必要です。
これらは子どもの受験勉強だけでなく、大人の学び直しを続けるときにも大切な視点です。

親が子どもの勉強を支える場合、すべての課題や時間割を親が決めるのではなく、本人が今日の目標を選ぶ余地を残しておきます。
できたことを一緒に確認し、わからないところは質問や相談ができる雰囲気を作っておきましょう。
点数だけでなく、「昨日より思い出せた」「自分で計画を立てて取り組めた」といった過程にも目を向けることが大切になります。

大人の場合は、学びを仕事や生活の目的と結びつけることが、続ける理由になります。
資格試験に合格する、仕事で使う知識を身につける、興味のある分野を深めるなど、自分にとって意味のある目標を選びましょう。
学習仲間と進捗を共有したり、誰かに学んだことを説明したりするのも、記憶を取り出す練習になります。

効果的な勉強法に、誰にでも当てはまる一つの正解があるわけではありません。
まずは、教材を閉じて思い出す、間違いを直す、時間を空けてもう一度試す。
この三つをいつもの勉強に加えてみてください。
目標と記録、休憩の取り方も自分に合わせて整えれば、受験生にも大人にも続けやすい学習習慣を作っていけます。

最後に

今回紹介した勉強法に共通するのは、ただ読むだけで終わらず、自分の頭で思い出し、間違いを確かめ、時間を空けてもう一度取り組むことです。そこに、無理なく続けられる目標設定や学習記録、休憩の工夫を組み合わせれば、受験勉強にも大人の学び直しにも活かせます。

まずは今日の勉強で、教材を閉じて今日学んだことを三つ思い出すところから始めてみましょう。
小さな振り返りを重ねることで、目の前の試験や資格のためだけでなく、自分に合った学び方を見つけ、これからも学び続ける力につながっていきます。